「赤塚不二夫のことを書いたのだ!!」という本の紹介です

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著者は小学館のサンデー編集部を中心に
長年赤塚不二夫先生の担当を務めてきた
編集者の武居俊樹さんです。

この本は非常に面白かったです。
とにかく、赤塚先生に対しての
愛に満ち溢れた内容です。
ここまで尊敬し、心酔し、それでいて
バカにし、言いたい放題にけなし、
それでも固い絆で結ばれた関係というか、
漫画家と編集者の2人だけの世界というか、
とにかく驚きの連続です。

読者に向けて漫画描いたら終わりであり、
全ては編集者、担当者の為に描くのですね。
面白いモノを一緒に作り上げていくわけです。
とくに赤塚先生の事務所には、とにかく優秀な
人材が集まりました。
これも先生の人徳だと思います。
みんなでアイデアを出し合い、とにかく面白い漫画を
毎週生み出していくわけです。
先生のところから巣立っていって、今や大御所といって
いいぐらいの漫画家、原作者がゴロゴロいるのが凄いです。

また、それと並行してとにかく遊びまくる!(笑)
遊ぶために仕事するんです。
あまりにお金に執着心のない赤塚先生ゆえに、
経理担当者が2億だか横領して逮捕されたけど、
彼のその後の人生を思って、起訴しませんでした。
「その分仕事して稼げばいいんだろ!?」なんて感じで
仕事入れまくって損失を全て埋めるエピソードなどは
「カッコいいな~」なんてシビレまくりです。

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前の奥さんと離婚し、新しい奥さんと再婚したのですが、
再婚の後押しをしたのは前妻というのも凄い(笑)
前妻、後妻と仲が非常に良かったそうです。
これも赤塚先生の人徳というやつでしょう。
羨まし~(笑)

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世間の赤塚先生のイメージは
実写版のバカボンのパパというか
アル中(これは本当)なんですが、
若い頃はとにかくカッコよかった。
トキワ荘で一番の美少年でありました。
女の子をとっかえひっかえ連れ込むエピソードは
石ノ森章太郎先生の漫画でも紹介されてます。

とにかく、お金の事なんてどうでもよく、
面白い事だけに情熱をかたむけたわけです。
盲学校の生徒を笑わせたいという思いから
点字漫画の絵本を発表しました。
この分野では異例のベストセラーになりましたが
印税の権利を全て放棄するところもグッときます。
カッコいいという言葉は、こういう人に似合いますね。

幼少の頃の私は、バカボン、おそ松くんなど漫画よりも
アニメのほうを中心に観てましたが、これを機会に
赤塚先生の純粋な漫画作品のほうも、いろいろチェック
してみたいと思います。

最後に著者の武居さんと赤塚先生の会話の中で
面白いやり取りを紹介します。
(この時、武居さんは別冊少女コミックの副編集長)

「別コミって、いい雑誌だよ。吉田秋生っていう天才がいるの」
「ああ、あいつ上手いよね」
「へえ、先生、吉田秋生読んだことあるの?」
「おれのアシスタントやってくれないかな」
「バッカじゃないの」

私は吉田秋生さんは恥ずかしながら読んだ事がないので
是非チェックしてみたいと思っております。

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この記事へのコメント

2020年08月12日 22:16
なんか、ぼくもこの本を読んだことがあるような。
でも、忘れようとしても思い出せないのだ!反対の賛成なのだ!

赤塚不二夫は天衣無縫の天才、という言葉がピッタリの人ですね。
しかも本人はそれほど絵がうまくはなかった、というハナシもあったような。もちろん、手塚治虫、石森章太郎、藤子不二雄らと比較してですが。
画力よりもアイデアやプロデュース能力を強く発揮した偉人なのでしょう。その辺は自分が理想とするプレイヤを集めて新しい音楽を作るジャズと共通するのか。

武井記者(当時は編集者ではなく「記者」と呼んでいたみたいです)は、五十嵐記者と並んでマンガにも頻繁に登場していましたね。
海さんの紹介によれば、けっこう漫画家と対等な付き合いをしていたみたいですね。先生と、先生から原稿をいただく記者ではなく、一緒に作品を作っていく戦友という感じだったのでしょう。戦争の記憶を持っている世代ですし。

ところで、おそ松くんを読むなら無理しても曙コミックスで読むのがおお薦めです。
→中古市場でもそう値は高騰せず、一冊500円くらいだったかな?
版は初版でなくともいいのですが、カバーの基本色ピンクが最終の版かな。かつては半分以上をピンクの版で揃えていました。他にも青とか藍色、黄色などを取り混ぜて子どものころから持っていたのですが、売却してしまいました。

今では決して活字で印刷されない単語とか、作画当時のスターの名前が出てきたり、歴史を感じます。

2020年08月12日 23:39
出ちゃっ太さん、どうもです。

さすが出ちゃっ太さん、赤塚先生に関しては
相当なこだわりを感じますね!
曙出版の単行本ですか!
1冊ずつで考えると、そこまでの金額ではないですが
集まると、かなりのモノですね(笑)

それにしても、面白い事を追求するためには
手段を選ばないのが赤塚先生ですね。
そこには見栄とか誇りとかプライドなんていうものはなく
面白ければ全部OKというスタンス。
トキワ荘メンバーの中で、アシスタントから
大成したのは全部赤塚先生のところのメンバーです。
面白い人を素直に集めて、その才能がいかんなく
発揮できるよう、伸び伸びと好き勝手に
やらせたわけでして、漫画家としても凄いけど
立派な経営者でもあったと思います。
でも、お金の勘定は苦手だったから
経営者は難しかったかな?(笑)