「たった一人の生還」という本の紹介です

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著者は佐野三治さんです。

本のサブタイトルは
【「たか号」漂流 二十七日間の闘い】です。

「ジャパン→グァムレース」に参加してる最中に
船が転覆し、そのまま遭難しました。
船には7人が乗り込んでいたのですが
転覆において艇長が亡くなり、救命ボートに
残りの6人が乗り移ったわけです。

救命ボートといっても外径で3メートルほどの
小さなものであり、その中に折り重なるように
6人で漂流です。

乗り移る時に、備品を必死にボートに投げこんだけど
大半が流失してしまい、食料はビスケット9枚(!)と
500ミリの水のボトルが1本のみ。
このような状況で、救出される事を信じて
漂流していくわけです。

読んでた中で胸を打つ場面は何度かありましたが、
1日1枚のビスケットを6等分して9日間耐え凌ぐわけなんですが、
最後まで食料や飲み水に関して争いごとなどはなく、
これが6人の誇りである、との事。
1枚を6等分だから1人あたり、わずかな欠片しかないのです。
飲み水も同様でして、ここからは壮絶です。

みんなで励ましあい、慰めあい、助かる事を信じて
待つけど、ついに仲間の死が始まります。
「目を開けたまま動かない」というのがどんなものか
想像もできないのですが、迷った末、水葬する事を
決意します。
6人が5人、5人が4人と一人、また一人と仲間たちが
衰弱して死んでいき、最後は2人だけになってしまいますが
その1人も、やはり亡くなってしまいます。
水葬してしまうと本当に独りぼっちになってしまうのが
怖くて、遺体の傍で数日過ごしたそうです。

ただ、遺体の腐敗もあり水葬を決意。
完全に独りぼっちになってしまうのですが、
水鳥を捕まえ生で食し、雨水を貯めて飲み、
極限のところで貨物船に発見され救助されました。

正直なところ、このような危険なスポーツ、
例えば登山とかもそうですけど、それで遭難する人って
本当に迷惑な存在であり、自分勝手な事をしてきて
遭難して高い税金使って救助されて、ホント世話ないよな、
なんて思ってました。
実際、今でもそう思ってますが、過酷な状況を乗り越え
たとえ1人でも生還できた事は本当に素晴らしい事であり、
亡くなった仲間のご遺族の方たちも、著者の生還を
本当に喜んでいる事がわかり、それはそれで感動しました。

ただ、きちんと捜索されなかった事に対する不満は
要所に書かれており、気持ちはわかるけど
いい気なもんだよな、なんて思いました。
まあ、そんな事を思ってしまう私は本当に
器が小さくて恥ずかしいのですが(笑)

ちなみにもし私がこのような状況になってしまったら・・・。
まあ、私の体力では、救命ボートに乗り移る前に
溺れてるでしょうね。(もともと私は泳ぎは得意ですが)

最初からボートに独りぼっちだったら
とっくに亡くなってるか、悲観して自殺するか、
とにかく生還なんて無理でしょうね。
やはり信頼できる仲間たちがいたからこそ
最後に1人だけでも助かったのです。

最後まで決して希望を忘れない事、そして
助け合う仲間の大切さを実感しました。
そして他人に迷惑をかけてはいけませんね(笑)

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この記事へのコメント

2020年07月06日 18:28
この本、ずいぶん前に読みました。
確か、椎名誠が紹介する漂流文学のひとつ、として興味関心を抱いた本です。
当時はまだ自己責任論などがやかましくない時代でしたので、その辺のことは思いませんでした。
印象に残っているのは、死にそうになった時、荘厳な音楽が聞こえてきて空中に浮かぶ錯覚をした、というあたり。
→記憶違いではないと思いますが…
宗教音楽が、臨死体験から生み出されたのか。臨死体験のときにそれまでに聞き覚えた宗教音楽を思い出すのか。
ちょっと不思議ですね。
ちなみに唐沢紹介のうんちく漫画で、凍死する時は壮大な幻想を見るというのも印象的です。
実際どうなのかは、死んだ人には聞けないので、九死に一生を得た人のハナシですが。

2020年07月06日 21:51
出ちゃっ太さん、どうもです。

音楽云々の話はあったかな~?
恥ずかしながら私はあまり覚えておらず、
おまけにこの本はブックオフに売ってしまって
確認もできず申し訳ありません!(笑)

記事にはあまり強くは書きませんでしたが
読みながら強く思ったのは、生存した事は
素晴らしいけど、やはり自己責任の事ですね。
危険地域で拘束されたジャーナリストとかも
そうですけど、結局は自分たちが悪いんですよね。
無理やりレースに出場させられたわけでなく
自分たちがエントリーしてるわけですし。

まあ、あまり書くと、ただでさえ小さい私の器が
より小さく見えてしまうので、これぐらいに
しておこうと思います(笑)