「友がみな我よりえらく見える日は」という本の紹介です

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著者はライターの上原隆さんです。
ノンフィクションが多いみたいですね。

幻冬舎アウトロー文庫でして
サブカル好きの私は、ブックオフでは、
ここと宝島文庫なんかもよくチェックしており
とくに問題がなければ基本的に買うようにしてます。

この本も、そんな経緯で購入したのですが
久々の大当たりでした。

この本は普通の人の普通の生活が
いくつも描かれてます。
どれも実際の人物に会い取材し
書かれています。
ただ、何をもってして「普通」とするか
微妙なところなんですが、
まあ、人は多かれ少なかれ様々な事を経験し、
また経験中だったり、これから経験するわけです。
なんにもないのが普通ではなく、何かしら
あるのが普通なんですよね。
その事を強く実感します。

  失明した友人
  一度も男性経験のない中年女性
  ホームレス
  登校拒否
  テレクラ好き
  元芥川賞作家の転落人生
  ネガ編集職人(仕事依頼半年間一度もない)
  父子家庭
  バツ2のタクシー運転手(女性)
  男の一人暮らし(離婚後)
  売れない舞台女優
  うつ病患者
  リストラ経験者

いや~、これらの方たちの現在置かれてる立場、
その境遇なんかみると胸がしめつけられます。
とにかく生身の人生が描かれています。

これらの方たちの人生を垣間見て、
「あ~、自分より辛いな~」とか、
「良かった~、自分より下の人がいるよ~」とか
「俺のほうがもっと苦しいぞ!!」
なんて感じで反応は様々ですし、
私自身も、「自分なんて恵まれてるほうだな」なんて
思いつつも、明日は我が身か・・・なんて感じで
息苦しくもなります。

人は劣等感にさいなまれて深く傷ついた時、
どのように自尊心を取り戻すのか?

「友がみなわれよりえらく見ゆる日よ
 花を買ひ来て妻としたのしむ」~石川啄木~

自分よりも周りの人のほうがみんな偉く思え
劣等感にさいなまれ、やるせない気持ちになった事は
誰もが経験した事があるのではないでしょうか?
そんな時は悩んでくよくよしても仕方ありません。
花でも一輪買って帰って、奥さんとともに
ゆっくりのんびりと過ごしてはどうでしょうか?

さすが天才、石川啄木ですが
妻(もしくは夫)がいなくて悩む人だっているし、
子供が欲しいのに産まれず辛い思いをされてる
方だって、たくさんいるでしょう。
「まあまあ、花でも眺めてなさいよ」なんて
言えたもんじゃないです。
啄木最低だな!なんて(笑)

それにしても、このような良本のおかげで
石川啄木に噛みつく(今流だとディスる?)のも
私ぐらいでしょうな(笑)

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この記事へのコメント

2020年05月10日 21:33
どの人も、普通なら取材はおろか、会うことさえなかなかはばかられるような境遇の人ですね。
何をもって「普通なら」とは難しいところですが。
最初に「失明した友人」という、かなり高いハードルをクリアしているので、テレクラ好きくらいはどうってことないのかも知れませんね。いずれも一歩間違えると悪趣味になりそうな取材記事を、どう書いているのか、興味のあるところです。

わからないのが「ネガ編集職人」ですね。写真関係かな。デジタルカメラの普及でネガフィルムの仕事が激減したとか。

2020年05月11日 20:39
出ちゃっ太さん、どうもです。

普通の人、普通の人の人生って
本当に興味深いですね。
私も含め、ほとんどの人が普通の人であり
普通の人生を送ってるのですが、
何をもってしての「普通」なのか
考えさせられます。

ネガ職人は御指摘通り、写真というか
映画のフィルム職人さんです。
フィルムで撮る映画というのも
本当に少ないようなんですよね。
半年間、毎日出勤して、電話が鳴るのを
一日中待つ生活。
自分には真似できません!(笑)